月刊・デンタルニュース

(平成26年12月号)

今月は『プラークコントロールレコード』をご案内します。
先月では歯科健診のご案内をさせていただきました。グラグラしている動揺歯や外れそうな被せ物があると、咳反射や嚥下反射の低下している要介護者では誤嚥することがあります。今月末頃まで歯科健診を実施していますので、この機会に是非受診してみて下さい。問題が見つかれば早期対処が可能です。また要介護者は誤嚥性肺炎等の重大なリスクといつも隣り合わせです。日常的な口腔ケアでお口の中を清潔に保つことがとても大切です。口腔ケアの第一歩は歯磨きでプラーク(歯垢)をきちんと落とすことですが、これがなかなか難しいことでもあります。そこで今月は、『プラークコントロールコード』についてお届けしたいと思います。

歯磨きしているつもりでも…

きれいな歯並びは、歯ブラシの使用が容易になり、むし歯や歯周疾患になりにくくなります。ところが多くの要介護者では残っている歯が少ない、残根がある等、歯磨きが難しい複雑な口腔状態です。歯ブラシをきちんと当てられないために、磨き残しが多くみられます。しかもプラークは目に見えないので磨いているつもりでも、実際には磨けていないということが多いのです。

磨き残し部位を知ることが重要

このような時、外来診療では歯に赤い液を塗って汚れを染色します。赤色が残るところが磨き残した部位なので、これを鏡で見ながら歯ブラシの当て方等の歯磨き指導を行います。
磨き残し部分がわかると歯ブラシの当て方も分かるので、磨き残しがどんどん減っていきます。磨き残した汚れの割合をプラークコントロールコード(以下PCR)と言う指数で表し、値が小さい程良く磨けていることになります。PCRを用いた歯磨き練習を繰り返し行い、PCRが20%以下になることを目標とします。

高齢者や介護者にも効果アリ‼

要介護者の7割に清掃状況の問題が認められ、8割の方にむし歯や歯周疾患がみつかったという報告があります。高齢者や自身で歯磨きできない要介護者に対して、PCRを測定しながらブラッシング指導をした場合、効果はあるのでしょうか?ある口腔ケア研究会で発表された調査では、自身で歯磨きのできる80歳代の平均PCRは47%⇒27%に、自身で歯磨きできない要介護者(介護者が歯磨きする場合)でも平均PCRは56%⇒36%に改善されました。高齢者や自身で歯磨きできない要介護者の場合でも、プラークの残ってしまう部位を赤く染色して歯ブラシの当て方を練習すれば、きれいに磨けるようになることがわかります。毎日のブラッシングできちんと汚れを落とすことができれば、歯を失うことや誤嚥性肺炎のリスクは大幅に低下します。

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